昨日21日(月)、いつものように英語クラブ「若葉」のクラスを開きました。
いつものように、ベルトンさんのA state of Mindというテキストです。
ベルトンさんは22歳の頃、日本人の奥様とイギリスから来日しました。
その後、日本語に強い興味を頂き、日本語の会話、読み方などを勉強され、ついに日本語から英語への翻訳を手掛けることになりました。
最初は、奥様が翻訳し、その英語をベルトンさんがチェックして、タイプを打って仕上げたとのこと。翻訳はテレビのドラマなどが中心だったようです。
テレビ局やドラマのプロダクションは、英語の翻訳を付けて、海外に番組を販売していたとのこと。その英語を、現地の言語に翻訳して放送したようです。「子ずれ狼」シリーズも翻訳したとのこと。
最初、日本人の奥様が中心で、翻訳を進めていたのですが、半年後には、ベルトンさんが中心で、翻訳するようになり、それを奥さまがダブルチェックするようになったとのこと。半年で!
いつもベルトンさんの語学の才能に驚かされます。その才能の一つは次のような能力だと思います。
Slowly I got better at reading context into the sentences.
contextとは文脈、前後の意味合い、という単語です。
「しだいに、私は、前後の文脈を文章に読み込んでいくのに、うまくなりました」(うまい訳ではないですね。笑)
単語が分からなくても、前後の文脈で、「たぶん、こういう意味だろう」と推測することです。すると、大意はわかる、ということになります。
私たちは、高校時代の英語のテストで、苦し紛れにやっていたことです(?)。
苦し紛れにやっていたことですが、学習の途上では、とても大切な方法だと、思います。決して、恥ずかしいことでも、避けるべきことでもないと思います。
contextを使った、用例はいろいろあります。
He guessed the meaning of a word from the context.
“Mad” can mean ‘foolish’, ‘insane’, or ‘angry’, depending on the context.
We need to look at the problem in a historical context.
ベルトンさんは、在日22年以上たって、このテキストを書いているようですが、そして、何十年も日本語の翻訳を専門的にこなしてきたにも拘わらず、それでも、日本人のネイティブの方には、追いつかないと、謙虚です。
そうか、言語って、そういうものか、と思わされますね。
2,3年、会話学校に通えば、ペラペラ喋れるようになる、、、、と思っている人も多いかもしれませんが、言語って、そんな浅いものじゃない、ということでしょう。
テレビで、よく見かけるデイブ・スペクターさんだって、同じように感じていらっしゃるかもしれません。
いわんや、私のように2年間しか、留学していなかった者は、比べ物になりません。今だに、海外のニュースの中で見つける「知らない単語」の数は、実に多いです。
時々、単語カードに書き取って、覚えようと努力していますが、簡単に忘れてしまいます。いやはや、、、。
まあ、しかし、contextを類推して、海外のニュースをいろいろ読めるのは、楽しいです。
こんな私に、二人のメンバーは良く付き合ってくださっていると思います。
感謝。
記事:鶴本 世話人:貞安