会員講演会

2010.10.13 高津市民館大会議室

 KSN初の試みとして会員が講師になっての「会員講演会」が、担当の横須賀剛一幹事(写真右上)の司会で開かれた。

 友澤 淳KSN会長(写真右下)は「熟年の会員の集まりであるKSNには、これまでの生活で培った仕事や趣味などを 通じて興味ある話題をお持ちの会員が多数おられる。

 この講演会は、そうした話を聞いて参考にしたり、 楽しんでもらおうと、KSNの新しい企画としておこなうもの」と挨拶があった。

 

予科練とパソコン講師 <塙 守義さん>

 82歳。小中学校は今の北朝鮮で就学。予科練(海軍飛行予科練習生)に応募、訓練を受けた。

 戦後は教員として教壇に立ち、フォートラン言語によるパソコンの勉強を経てパソコンの 教師として活躍。定年後も地域でパソコン教室を立ち上げ指導に当たっている。

 生い立ちとともに、現在の生活、生きがいについて熱く語った。


母の介護と看取り <佐山忠正さん>

 10数年介護してきた妻の苦労に気付き、定年ごろから妻と一緒に母の介護をしてきた。

 いかに体力の維持を考えて介護してきたか、介護される者の気持ちを考えながらの苦労話を写真を 写しながら語った。

 昨年春に94歳で脳梗塞から全介護となり、眼や口が開けられなくなった母の在宅介護から 長期療養病院での看取りまでを振り返った。


年金生活の助走 <鶴本 等さん>

 2004年1月、63歳、妻58歳のとき、2人で米国カリフォルニア州モントレーのカレッジで勉強しようと 飛び立った。

 会社を早期退職して5年、個人事務所を開いても見通しが立たなくなり、いよいよ本当の老後生活へ 移行するにはどうすればいいかを考えた末の結果だった。

 妻にとっては初めての、40年ぶり2度目の留学であったが、見栄を張ることもないフランクな 2年間を過ごし、帰国後も無理なく年金生活にシフトできた。


北海道の車旅100日間 <後藤英夫さん>

 2〜3か所は予定した場所であったが、後はすべて行き当たりばったりの車旅。5/23〜9/9までの110日間の うち、ステーションワゴンの後部座席をたたんでフラットにした車内にマットを敷いて90泊した。

 北海道全土をほぼ隈なく走破し、海を隔てたいくつかの小島にも渡ってみた。

 旅先で見た北海道ならではの素晴らしい景色や出会った旅人、土地の人とのふれあいは、忘れがたいもの。


 締めくくりは、蒲谷英子幹事で「会員講演会の企画段階で、3時間は長すぎるのではないか、 1人の持ち時間が短すぎるのではないか、などいろいろ心配があったが、 実際にやってみて眠くなるどころか、皆さんの話に引き込まれていって、 充実していて大変楽しかった」と挨拶した。

 この日の出席者は、会員49名、会員外が19名の、計68名であった。

 読売新聞(10月14日付記事) 写真撮影協力:米山賢一郎